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茶の予防医学

 こんにちは。本日は、「茶の予防医学」についてお話しします。

 本件も、前回の「茶の養生法」と同じく、三笠書房から出ている赤根祥道という方が書いた「自己修養のすすめ」という本の第2章「心身不動の胆力を養う~栄西禅の極意に学ぶ」に書いてあるもので、その一部を皆様に紹介いたします。

 第2章の二つ目「不養生がつづいてダウンしたとき」という題で、そこに「茶の予防医学」が書かれています。内容は次のとおりです。

~栄西は、宋へ留学して学んできたことを記した『喫茶養生記』の中で、「茶の効能を明かす」という項目を説いている。魏の張揖の著で『広雅』という書物に、「それ茶を飲めば、酒の酔いをさまし、睡気を起こさしめない」とあるのを引いて、酒に酔ったときには、茶を飲むことが効果があると教えている。西晋の張華が著した『博物誌』にも、「真茶を飲めば、睡気を少なくし」てくれるとあるのを引いて、人々に茶の効用を説いている。梁の陶弘景が増補し、唐の蘇敬等がこれをさらに修訂した『神農本草経』にも、茶の効用がいくつもあげられている。「茶の味は甘くて苦く、微寒で毒がなく、服用すればろう瘡(腫れものとかできもの)にかかることなく、小便の通じがよく、睡気を少なくし、喉の渇きを取り去り、前に食べたものの消化不良をなくする」自分の日常をかえりみて、不養生をいましめ、茶の効用を再確認し、養生に心を配らなくてはビジネス戦争を勝ち抜くことは難しい~

といった内容です。

 著者の赤根祥道氏は、この「茶の予防医学」の最後に次のように述べています。

『病気にかかって病院にかけこむ前に、日常喫茶の習慣をつけて、予防医学に心をつかわなくてはならない。養生に心がけてこそ、誰にも迷惑をかけない生き方が生まれてくるのだ。人間は天寿を健康のまま全うしなくては本物とはいえない』

 近年、予防医学という分野への注目が高まっているそうです。予防医学は簡単にいうと「病気にかからないように予防する」という考え方で、病気に罹ってから治すのではなく、病気になりにくい体づくりを推進して健康を維持することを目的としているとのことです。当院でも、足揉みと整体とお茶を用いて「病気にかからないように予防する」活動に協力していきたいと思っています。

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